一 括 講 読
        【No.297】 はじめまして
        ほたる 12/09/29(土) 15:06
        初めて投稿させていただきます。
        40歳ほたるといいます。

        私は昨年、統合失調症という診断を受けました。幻覚や幻聴はありませんが、人の考えが分かってしまって気疲れする、テレパシーを受ける、人に引きずられるなどの幻想があるとのことでした。私はいままで自分は敏感なだけで、これはただの個性だと思っていたので、病気だと知り驚いています。

        ただ、17才のときに激しい頭痛と幻覚(幽霊を見る)自殺願望で精神科を受診した経験もありますが、当時は両親からの強い反対を受け、治療を続けることはかないませんでした。

        以後、摂食障害や対人恐怖症や貧血(だと思っていたパニック発作)などに悩まされながらも、通院なしで生活してきました。

        自分の精神がおかしいと感じ、いろいろな方のサイトや体験談などで、自分の病気はいったい何なんだろうと自分なりに調べたりしました。こちらのHPを拝見して、目からウロコというか衝撃を受けた記事があります。

        私は高校生の時に幻覚を見る以外に、自分でも解決できない体験をしています。小学校6年生のときの下校時、普通に家路を歩いていると、徐々に自分の周りの世界が速く進むように感じ始めたのです。それは、始めは少しずつ、徐々にスピードを増していきます。私は、それに置いていかれないよう、早歩きをしたり、最後は必死で走ったりしたことをよく覚えています。まるでビデオのコマ早送りのように自分の周りだけが速くなっていくんです。そして、スピードが最高に達したら、また徐々にもとの世界に戻ってくるのです。私は恐くて恐くてたまりませんでした。その後、2〜3ヶ月に1回の割合で同じ現象が5年ほど続くようになりました。それはパニック発作のように「予兆」があり、それが来るとます一生懸命急ぐようにして、置き去りにされないように必死になります。

        こちらの統合失調症のプロセスを見て、とても衝撃的で、やはり私は統合失調症だったんだと思いましたが、そう考えていいのでしょうか?
        【No.298】 Re: はじめまして
        naoto 12/09/29(土) 21:43
        統合失調症の幻覚は、原則的に「対話性の幻聴」です。
        それに対して、てんかん性の幻聴は(難しく言うと)「要素性の幻聴」です。そして、てんかん発作の場合には、幻聴ばかりではなく「幻視」「体感幻覚」「現実感の喪失」「離人体験」、あるいはいわゆる「幽体離脱」「かなしばり」なども「てんかん」の症状と考えていいでしょう。

        私のHPにもあるとおり、「消えてなくなりたい」「いなくなりたい」「逃げ出したい」などの消滅願望(と、私が勝手に呼んでいるもの)は、統合失調症の症状(統合失調症プロセス)です。
        周囲の評価を気にしたり(たとえば「人に何と言われているのだろう」「人にどう見られているのだろう」などと気にする)、完璧主義的であったり(たとえば「人はこうあらねばならない」「自分はこうしなければいけない」などと自分の行動を規定してしまい、自由に行動できない)という場合に、その人は「マイペース」に生活できなくなります。(私は「主体性を喪失する」と表現しています。)
        そして、人が主体性を喪失すると「統合失調症の状態」になってしまいます。(わたしは「統合失調症プロセス」と呼んでいます。)
        この統合失調症の状態の時には、心身ともに疲弊しきっていますから、大脳の炎症状態を併発しやすく、すなわち「てんかんの状態」(私は勝手に「脆弱脳症候群」と呼んでいますが)が生じやすいのです。

        あなたが17歳の時に体験したのは「統合失調症の状態」(統合失調症プロセス=思考伝播、希死念慮)であり、「てんかんの状態」(脆弱脳プロセス=幽霊を見る、周囲の景色が変わる、摂食障害、対人の過敏性)でもあったわけです。
        家路を急ぐときにあなたが体験したのは「てんかん発作」の一種であると理解していただけるとよいかと思います。

        > 初めて投稿させていただきます。
        > 40歳ほたるといいます。
        >
        > 私は昨年、統合失調症という診断を受けました。幻覚や幻聴はありませんが、人の考えが分かってしまって気疲れする、テレパシーを受ける、人に引きずられるなどの幻想があるとのことでした。私はいままで自分は敏感なだけで、これはただの個性だと思っていたので、病気だと知り驚いています。
        >
        > ただ、17才のときに激しい頭痛と幻覚(幽霊を見る)自殺願望で精神科を受診した経験もありますが、当時は両親からの強い反対を受け、治療を続けることはかないませんでした。
        >
        > 以後、摂食障害や対人恐怖症や貧血(だと思っていたパニック発作)などに悩まされながらも、通院なしで生活してきました。
        >
        > 自分の精神がおかしいと感じ、いろいろな方のサイトや体験談などで、自分の病気はいったい何なんだろうと自分なりに調べたりしました。こちらのHPを拝見して、目からウロコというか衝撃を受けた記事があります。
        >
        > 私は高校生の時に幻覚を見る以外に、自分でも解決できない体験をしています。小学校6年生のときの下校時、普通に家路を歩いていると、徐々に自分の周りの世界が速く進むように感じ始めたのです。それは、始めは少しずつ、徐々にスピードを増していきます。私は、それに置いていかれないよう、早歩きをしたり、最後は必死で走ったりしたことをよく覚えています。まるでビデオのコマ早送りのように自分の周りだけが速くなっていくんです。そして、スピードが最高に達したら、また徐々にもとの世界に戻ってくるのです。私は恐くて恐くてたまりませんでした。その後、2〜3ヶ月に1回の割合で同じ現象が5年ほど続くようになりました。それはパニック発作のように「予兆」があり、それが来るとます一生懸命急ぐようにして、置き去りにされないように必死になります。
        >
        > こちらの統合失調症のプロセスを見て、とても衝撃的で、やはり私は統合失調症だったんだと思いましたが、そう考えていいのでしょうか?
        【No.299】 Re^2: はじめまして
        ほたる 12/09/30(日) 18:42
        ありがとうございます。
        とても丁寧な説明で、ずっと長い間モヤモヤしていたものが晴れたようで何といったらいいか、感謝としか言いようがありません。ただ、その反面、動揺もしています。

        というのも、私には息子がいるのですが、彼は小さい頃「てんかん」を煩い、今も経過観察で通院しています。主人の家系が発作家系なので、その影響なのかと思っていましたが、
        実は私が原因だったのかもしれないと分かると、どうにもいたたれません。

        高校生のとき、突然右手が震えだし、左手で押さえつけたりしたことがありましたが、それもてんかんの症状の1つと考えてもいいのでしょうか。

        私がいま服用している薬は、ロナセン2mgとセディール5mgを1日2回。ワイパックス0.5mgをパニック時の頓服として常備しています。先生のお話を伺ったところ、その他にてんかん薬も必要なのではないかと思うのですが、大丈夫でしょうか。ちなみに、今は書痙はありますが、それは人前での緊張時に限ってのみで、高校生の時にあった突然わけも無く手が震えだすというのは、ありません。

        かかりつけ医にも相談してみますが、何せ人を前にすると、相手の気持ちが頭に割り込んできて、思考がとまってしまうので、言いたいことの半分も言うことができません。

        先生のご意見を聞かせていただければと思います。
        よろしくお願いします。

        > 統合失調症の幻覚は、原則的に「対話性の幻聴」です。
        > それに対して、てんかん性の幻聴は(難しく言うと)「要素性の幻聴」です。そして、てんかん発作の場合には、幻聴ばかりではなく「幻視」「体感幻覚」「現実感の喪失」「離人体験」、あるいはいわゆる「幽体離脱」「かなしばり」なども「てんかん」の症状と考えていいでしょう。
        >
        > 私のHPにもあるとおり、「消えてなくなりたい」「いなくなりたい」「逃げ出したい」などの消滅願望(と、私が勝手に呼んでいるもの)は、統合失調症の症状(統合失調症プロセス)です。
        > 周囲の評価を気にしたり(たとえば「人に何と言われているのだろう」「人にどう見られているのだろう」などと気にする)、完璧主義的であったり(たとえば「人はこうあらねばならない」「自分はこうしなければいけない」などと自分の行動を規定してしまい、自由に行動できない)という場合に、その人は「マイペース」に生活できなくなります。(私は「主体性を喪失する」と表現しています。)
        > そして、人が主体性を喪失すると「統合失調症の状態」になってしまいます。(わたしは「統合失調症プロセス」と呼んでいます。)
        > この統合失調症の状態の時には、心身ともに疲弊しきっていますから、大脳の炎症状態を併発しやすく、すなわち「てんかんの状態」(私は勝手に「脆弱脳症候群」と呼んでいますが)が生じやすいのです。
        >
        > あなたが17歳の時に体験したのは「統合失調症の状態」(統合失調症プロセス=思考伝播、希死念慮)であり、「てんかんの状態」(脆弱脳プロセス=幽霊を見る、周囲の景色が変わる、摂食障害、対人の過敏性)でもあったわけです。
        > 家路を急ぐときにあなたが体験したのは「てんかん発作」の一種であると理解していただけるとよいかと思います。
        >
        > > 初めて投稿させていただきます。
        > > 40歳ほたるといいます。
        > >
        > > 私は昨年、統合失調症という診断を受けました。幻覚や幻聴はありませんが、人の考えが分かってしまって気疲れする、テレパシーを受ける、人に引きずられるなどの幻想があるとのことでした。私はいままで自分は敏感なだけで、これはただの個性だと思っていたので、病気だと知り驚いています。
        > >
        > > ただ、17才のときに激しい頭痛と幻覚(幽霊を見る)自殺願望で精神科を受診した経験もありますが、当時は両親からの強い反対を受け、治療を続けることはかないませんでした。
        > >
        > > 以後、摂食障害や対人恐怖症や貧血(だと思っていたパニック発作)などに悩まされながらも、通院なしで生活してきました。
        > >
        > > 自分の精神がおかしいと感じ、いろいろな方のサイトや体験談などで、自分の病気はいったい何なんだろうと自分なりに調べたりしました。こちらのHPを拝見して、目からウロコというか衝撃を受けた記事があります。
        > >
        > > 私は高校生の時に幻覚を見る以外に、自分でも解決できない体験をしています。小学校6年生のときの下校時、普通に家路を歩いていると、徐々に自分の周りの世界が速く進むように感じ始めたのです。それは、始めは少しずつ、徐々にスピードを増していきます。私は、それに置いていかれないよう、早歩きをしたり、最後は必死で走ったりしたことをよく覚えています。まるでビデオのコマ早送りのように自分の周りだけが速くなっていくんです。そして、スピードが最高に達したら、また徐々にもとの世界に戻ってくるのです。私は恐くて恐くてたまりませんでした。その後、2〜3ヶ月に1回の割合で同じ現象が5年ほど続くようになりました。それはパニック発作のように「予兆」があり、それが来るとます一生懸命急ぐようにして、置き去りにされないように必死になります。
        > >
        > > こちらの統合失調症のプロセスを見て、とても衝撃的で、やはり私は統合失調症だったんだと思いましたが、そう考えていいのでしょうか?
        【No.300】 Re^3: はじめまして
        naoto 12/09/30(日) 21:18
        まず基本的に子が親の体質を継ぐということに対して、健康な人は、あなたのように自責の念を持ちません。(あなたのご主人は、自責の念いさいなまれていますか?)
        別な例でいうと、親がガン体質で子供もガンになった、親が糖尿病家系で子供も糖尿病になった、などというときに、ふつう自分を責めたりしません。自分も先祖代々引き継いできた体質を持っていたからにすぎないからです。ご先祖や親を恨んでも仕方ありません。逆にいろいろな良い面も引き継いで、そして、次の代に引き継がれていくだけです。
        たまたまその病気になったら、その子も治療を受ければよいだけです。
        あなたの息子さんも、両親のどちらから(あるいは両方から)その体質を継いだとしても、とにかく治療を受ければよいだけです。

        ところで、あなたの場合、心身が疲弊しきった時に脳の炎症が生じ、脳波の乱れも生じる、と考えてよいのかもしれません。そうであれば、もしも「調子が良いときに、つい調子に乗って一気にやってしまう」「なんでもきちんとやらなければ、気が済まない」などという行動パターンがあるならば、そのような行動パターンを変えていくことで、自分を疲れさせないように心掛けることも大事です。
        健康な人は、けっこう適当に(適度に手を抜いて)生活しています。
        そのような健康な生活習慣を身につけることです。

        それでも、「情緒不安定」「過敏性」「パニックになりやすい」などの症状があるならば、抗てんかん薬の服用は非常に効果があります。
        もう少しご自分の病状・経過を見ていてもいいのではないでしょうか。(なお、主治医の先生はなかなか良い処方をしてくれていると思いますが、ロナセンの量がもう少し増えれば、ぐるぐる考えてしまい、精神的に疲れたり、精神的に不安定になったり、マイナス思考気味になったりすることをコントロールできるようになると思います。)

        > ありがとうございます。
        > とても丁寧な説明で、ずっと長い間モヤモヤしていたものが晴れたようで何といったらいいか、感謝としか言いようがありません。ただ、その反面、動揺もしています。
        >
        > というのも、私には息子がいるのですが、彼は小さい頃「てんかん」を煩い、今も経過観察で通院しています。主人の家系が発作家系なので、その影響なのかと思っていましたが、
        > 実は私が原因だったのかもしれないと分かると、どうにもいたたれません。
        >
        > 高校生のとき、突然右手が震えだし、左手で押さえつけたりしたことがありましたが、それもてんかんの症状の1つと考えてもいいのでしょうか。
        >
        > 私がいま服用している薬は、ロナセン2mgとセディール5mgを1日2回。ワイパックス0.5mgをパニック時の頓服として常備しています。先生のお話を伺ったところ、その他にてんかん薬も必要なのではないかと思うのですが、大丈夫でしょうか。ちなみに、今は書痙はありますが、それは人前での緊張時に限ってのみで、高校生の時にあった突然わけも無く手が震えだすというのは、ありません。
        >
        > かかりつけ医にも相談してみますが、何せ人を前にすると、相手の気持ちが頭に割り込んできて、思考がとまってしまうので、言いたいことの半分も言うことができません。
        >
        > 先生のご意見を聞かせていただければと思います。
        > よろしくお願いします。