【No.348】 Re^3: リンク先に論文がありません
naoto 15/12/07(月) 00:42
北海道から出たことがない医者なので、東京のドクターのことはよくわかりません。申し訳ありません。

脆弱脳の状態になる原因は、心身の疲労(とくに脳の疲労)です。
ヒトは大脳をオーバーワーク状態にして社会性(コミュニケーション能力といってもいいでしょう)を発揮しています。そのようにただでさえオーバーワーク気味のヒトの脳を更にいっそうオーバーワークにしてしまうのが、「あれこれ分析しすぎてしまう」「切り替えがきかず、取り越し苦労や自責の念を抱き続けてしまう」「いろいろな物事に集中しすぎてしまう」「完璧主義になったり、せっかちになったりする」などの思考パターンです。
健康な人はそのような思考パターンを持っていません。「これまでも何とかなってきたから、これからも何とかなるさ」と、いわば「脳天気」な思考パターンができます。

脆弱脳を直すには、このような考え方を練習する(自分に言い聞かせつづける)ことと同時に、できれば「抗精神病薬」と「抗てんかん薬」を服用することです。
なぜ抗精神病薬が必要かというと、前頭葉でグルグル思考(マイナスのループ思考)が止まらなくなっている(特に睡眠中に強まるので、やたらリアルな夢を見たりして、脳の休息がはかれなくなっていますます)、すなわち前頭葉のドパミン回路を遮断する必要があるからです。(ほかのいろいろな理由は、他の方々への答えの中に買い込んであります。)

投与量でいうと、例えば「ロナセン」を2〜4mgからはじめます(症状に応じて8〜24mgまで漸増することもあります)「ルーラン」であれば4〜8mgからはじめます。(症状に応じて16〜32〜48mgまで増量することもあります)あるいは「エビリファイ」「ジプレキサ」などの「非定形抗精神病薬」を就寝前に服用してもらいます。
そのほかに脳波異常を抑制するために、「ラミクタール」最初の2週間は25mg錠を夕食後1回服用、3週間目から25mg錠2錠を夕食後に服用…というように徐々に維持量にまで増量していきます。「イーケプラ」であれば500mg錠を朝夕1錠ずつ服用します、あるいは「バルプロ酸」「ゾニサミド」などを私はよく使用します。それらのいずれかに加えて就寝前にリボトリール(ランドセン)を就寝前に0.5mg〜1mgを1錠追加します。

これが私が行う一般的な治療法です。


> 返信ありがとうございます。こちらはもうご覧になってないかも…と思いながら書き込みましたので、返信があってとても嬉しかったです。
> 掲示板を検索して脆弱脳に言及されている記事読みました。どれもわたしにはよく納得のいくものですし、現に(抑うつ症状がてんかん薬で急回復)当てはまっていますので、私は脆弱脳なのだと思います。
> 現在は抗うつ剤が処方されていますが、必要ないのであれば飲みたくないですし、てんかん薬も種類があるので、さらにベストな選択があるのではないか、ですとか不安があります。適切な治療を受けるには、何処に行って何と言えばよいのでしょうか。
> 担当の先生にネット見たのですが…と話したとしても『ネット」という事で真剣に受け止めていただけないんじゃないかと躊躇しています。
> また、関係ないかもしれませんが、20年ほど前に心因性発熱が数ヶ月続き、その後もたびたびぶり返しておりました。当時は心因性の発熱は認められていなかったらしく、大きな病院の発熱外来にも通いましたが、『治ってないけど重病じゃないからもうこないで(意訳です))』となり、(確かに熱はあるししんどいけど、これは大したことないんだ、私は頑張りのきかない怠け者)と罪悪感と自己嫌悪を持ってきたと思います。今では心因性発熱は検索でいくつもヒットして対処法も調べられるよになりました。脆弱脳の方もそうなるといいんですけど。