【No.283】 Re^3: マイナス思考への対応
naoto 12/01/28(土) 21:40
もう一人の弟さんは、自殺されたのでしょうか?
もしそうであれば、それには抗精神病薬だけではなく、抗てんかん薬(情動安定薬)も必要になります。

というもの、「消えてなくなりたい」「居なくなりたい」「逃げ出したい」などの”消滅願望”は統合失調症の症状ですが、統合失調症だけではそれを実行に移すことはありません。
実行に移してしまうのは”脆弱脳症候群”(私が勝手に付けた名称ですので、あしからず)の状態があるからです。
脆弱脳症候群の主な症状としては「もの忘れ」「情緒不安定」「過敏性」「自制心の低下」などがあります。
そして、統合失調症の”消滅願望”が実行に移されるのは、”脆弱脳症候群”の症状のうち「自制心の低下」(くだけた言い方をすれば、「わかっちゃいるけど、やめられない」状態)が伴う場合です。(詳しくは、当HP内の記事あるいは当BBS内の他の質疑内容をご覧ください。)

頭の中をグルグル駆け巡るマイナス思考を止めるのに、ロナセンはとても有効な薬です。ただし、就寝前などの1日1回投与で十分に効果を発揮しないとき、私なら食後2〜3回(朝夕あるいは3食後)の処方を加えます。すると、ぐるぐる駆け巡るマイナス思考が止まり、徐々に前向き思考がうめれてきます。
また、抗てんかん薬(情動安定薬)の処方によって、情緒が安定し衝動性(自制心の欠如)、周囲の言動への過敏性などが改善し、病状が安定していきます。

もちろん、薬を服用するだけではなく、思考パターンを切り替えていく練習、性急さを抑え十分に休息をとる練習なども欠かせません。
弟さんに、当HPを教えてあげてはいかがでしょうか?

ちなみに、「味覚異常」という症状もあるとのことですが、これは脳波異常があるとき(脆弱脳症候群があるとき)に見られる症状です。抗てんかん薬による治療で改善する症状の1つです。


> 早速の回答ありがとうございました。不眠と不安感、味覚異常で受診して、陽性症状が出るまえに薬物治療を開始した為回復も早いと思ってたのですが、仕事も行けなくなり、今はマイナス思考で陰性症状のようです。先日受診した際にロナセンが1錠から2錠に増えたようですが、それからひどくなっているようで死んだ方が楽とまで考えてしまったようです。実はもう一人の弟を同じ病で失いました。私は結婚して実家にいないので、弟とまた同じ病になってしまった弟の世話をする母の事が心配でたまりません。明日また病院にいくようですが、本人は強い薬にしてもらうからしゃべれなくなるかも、など言っているそうです。本人はやたらとネットをみて悪い事を考えてしまっているようです。私もまた大切な人を失うあんな悲しい思いはしたくありません。セカンドオピニオンも考えた方がいいでしょうか?悩みすぎてこちらもパニックになりそうで、今回初めてネットを通して助けを求めてしまいました。分かりにくい文になってしまい、すみません。